検索キーワードの設定はどうする-SEOに有効な調べ方・分析方法

検索キーワードの設定はどうする? SEOに有効な調べ方・分析方法

検索キーワードを何にするか、どこに入れるかは、検索順位に影響する重要な要素です。そのため、SEO対策を行う際には特に意識しなければいけません。しかし、具体的な方法がよく分からないという方も多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、検索キーワードの配置方法やSEO対策に有効な調べ方・分析方法などについて解説します。

検索キーワードの設定方法(入れ方)

検索順位を上げるには、使用している検索エンジン(GoogleやBingなど)にコンテンツ内の重要なキーワードを認識させ、評価を上げる必要があります。

コンテンツ内のキーワードを入れるべき主な場所は、優先度が高い順に以下の四つです。

・タイトル(titleタグ・H1タグ)
・見出し(H2タグ)
・本文中
・ディスクリプション(メタディスクリプション)

ここでは、検索エンジンの評価を高めるためのキーワードの入れ方を、コンテンツごとに紹介します。

1. タイトル(titleタグ・H1タグ)

タイトルには、文頭あるいはなるべく文頭に近い位置に「必ず」キーワードを入れましょう。

タイトルとは、コンテンツの先頭や検索結果画面に表示される部分のことで、編集画面では通常titleタグやH1タグで囲ってあります。検索エンジンは、コンテンツ内容とキーワードの関連性を一定の検索アルゴリズム(ランキングシステムのようなもの)に基づいて評価しています。中でもタイトルは評価に大きく影響を与えるため、優先順位は非常に高いとされています。

また、タイトルには「ユーザーを検索結果画面からサイトへ誘導する役割」があります。ユーザーは検索に時間をかけたいわけではないので、パッと見て「この記事は自分の悩みや疑問を解決してくれそう」と思えるタイトルでなければなりません。

そのためタイトルをつける際には、キーワードを冒頭に配置しつつ、一目で記事の内容やキーワードとコンテンツの関連性が分かるようなコピーを考える必要があります。

2. 見出し(H2タグ)

見出し(H2タグ)にも、それぞれに1回ずつキーワードを入れるようにしましょう。

H2タグとは、一般的に記事部分の章立てに使われる見出しのことです。検索エンジンはタイトルに入れられたキーワードが、コンテンツ内で解説されているかを機械的に判断しています。そのため、H2タグも評価に与える影響が大きく、優先順位が高いと考えられています。

ただし、キーワードを入れたいがためにコピーが不自然になると、かえって検索エンジンの評価を下げるおそれがあります。どうしても入らない場合は、無理をする必要はありません。

3. 本文中

本文には、文章全体を通してバランスよくキーワードを入れます。

なお、本文の優先順位はタイトルやH2タグほど高くありません。キーワードを意識して書いていると、自然と組み込まれている場合が多いので、無理やり入れこまず、いかにユーザーのニーズを満たす内容になっているかを重視しましょう。

また、本文のSEO対策としては「共起語」や「サジェストキーワード」を組み込むことで検索意図にあったコンテンツにするという方法も有効です。後ろの章でも詳しく説明しているので、ぜひ併せてお読みください。

4. ディスクリプション(メタディスクリプション)

ディスクリプションとは検索結果画面で表示されるスニペットのひとつで、タイトルの下に表示される、記事内容を要約した短い文章のことです。ディスクリプションの内容は、検索エンジンの評価には直接的に影響しないため、優先順位は低めと考えられています。

ただしユーザーの目に留まる部分ではあるので、クリック数向上の施策としてキーワードを入れるのは有効です。文章のなるべく前方に配置しながらコンテンツ内容をまとめることで、サイトの訪問者数を増やすのに役立てましょう。

検索キーワードを設定するときの3つのポイント

検索キーワードをコンテンツ内に設定することだけに注力してしまうと、作成に時間がかかりすぎてしまったり、逆に評価を下げる原因になることもあります。

ここで紹介するポイントに注意し、適切なSEO対策につなげましょう。

検索エンジンからマイナス評価を受けないようにする

検索キーワードの入れ方によっては、検索エンジンから悪質とみなされマイナス評価につながるおそれがあります。

検索エンジンやアルゴリズムは、ユーザーの検索意図と合った検索結果を提供することを目的に、毎年のように精度が上げられています。そのため「本来は質の低いコンテンツをあたかも高品質のように見せかけている」と判断されると、たとえ悪意がなかったとしてもペナルティの対象になり、検索順位の下降やインデックス削除の可能性もあるので注意が必要です。

以下で紹介している例の中には、少し前にはSEO対策として行われていた方法もあります。しかし、現在ではブラックハットSEO(不正な方法で質の低いコンテンツを上位表示させるSEOのこと)とみなされるため、使用してはいけません。

NG例1. 文章が不自然になるほどKWを詰め込む

いくらキーワードを多用したいからといって、ユーザーが不自然さを感じるほど入れすぎてはいけません。タイトルや見出しであれば1~2回(基本的には1回)、ディスクリプションには2~3回、本文は文章の長さに応じて適切な回数に抑え、読みやすさを重視する必要があります。

検索キーワードの設置は、あくまでSEO対策におけるテクニックのひとつであって、目的ではないということを覚えておきましょう。

NG例2. 隠しテキストを使う

隠しテキストとは、コンテンツのページ内にユーザーには見えないように設置されたテキストのことです。例えばフォントサイズを0にしたり、白地に白文字を使ったりする方法が挙げられます。以前は、検索キーワードを大量に配置することで検索エンジンの評価を上げ、順位操作を行うこともありました。

しかしこの方法も、現在ではその悪質性からスパムとみなされるため、使用は避けるべきです。

NG例3. アンカーリンクへKWを乱用する

内部リンクに用いるアンカーテキスト内にキーワードを詰め込むことで、検索エンジンにコンテンツ内容と記事の関連性を認識させるこの方法も、以前はSEO対策のひとつとして行われていました。

しかし、現在検索エンジンが優先的に評価するのは、あくまでコンテンツの品質です。検索キーワードの連発は、アルゴリズムの誤認を誘発すると判断されかねないので注意しなければなりません。

共起語・サジェストキーワードを適切に使用する

コンテンツ内に入れるべきワードは、検索キーワードだけではありません。「共起語」や「サジェストワード」を適切に使用すると、検索上位表示に役立つだけでなく、ユーザー満足度の向上にも効果的です。

共起語とは、特定のキーワードを検索した際に、上位表示されるコンテンツ内で共通して使われることの多いワードのことです。例えば「検索キーワード 設定」で検索した場合の共起語には、「SEO」や「選定」「対策」「ユーザー」などがあります。

共起語の中には、ユーザーの潜在的なニーズが隠れています。そのため、検索エンジンはコンテンツの品質を判断するとき、共起語使用の有無や頻度もチェックしています。なるべく多くのワードを配置することで、より検索ニーズに合ったコンテンツ作りを心がけましょう。

またサジェストワードとは、検索窓にキーワードを入力したときに後ろに表示される検索候補のことです。サジェストワードは、検索数の多いワード、つまりユーザーからのニーズの大きいワードと考えられています。

また、サジェストワードは、制作するコンテンツの方向性を判断し、ユーザーのニーズを満たすためにも有用です。例えば「検索ワード 設定」と入力した際、サジェストワードとして表示されるのは「方法」や「Google」などです。このことから「検索ワード 設定」と検索するユーザーには、「Googleから評価される検索キーワードの設定方法が知りたい」人が多いのではないかと推測できます。

キーワードを入れても意味のない箇所は優先度を下げる

キーワードの配置箇所によっては、いくら入れても検索エンジンにあまり優先的に認識してもらえない箇所もあります。

以下に紹介するのは、キーワードを入れても検索エンジンの評価対象になりにくい箇所なので、場合によっては優先順位を下げたり、無視したりしても構いません。

1. 画像の代替テキスト(altタグ/alt属性)

画像の代替テキストとは、HTMLタグに設定された画像の代わりになるテキスト情報のことです。通信の状態が悪い時などには画像の代わりに表示されることがありますが、基本的にはユーザーの目に触れる部分ではありません。

テキスト内にキーワードを配置することができるので、検索エンジンの認識対象にはなりますが、判断基準としては優先順位の低い箇所です。

2. ページのURL(パーマリンク)

Web上の各ページには、トップページに準じたURLがそれぞれ割り当てられています。これをパーマリンクと言います。

パーマリンクにもキーワードを入れることはできますが、検索エンジンの評価には直接影響しないと考えられています。

3. メタキーワード

メタキーワードとは、HTMLファイルのhead内にある部分で、そのページとキーワードの関連性を示すためのHTMLタグのことです。メタキーワードは、基本的にはユーザーからは見えません。

一昔前は、検索エンジンの精度が低くコンテンツ全体を評価するのが難しかったので、検索エンジンにコンテンツの内容を伝える重要な役割を担っていました。しかし、メタキーワード頼りの低品質なコンテンツが増えたことや、検索エンジンの精度が上がり直接コンテンツ内を評価できるようになったことから、現在では重要視されなくなっています。

4. ディスクリプション(メタディスクリプション)

前述の通り、ディスクリプションも検索エンジンの評価対象としては優先度の低い箇所です。

ただし、検索結果画面にやってきたユーザーにコンテンツ内容を伝え、サイトへ誘導する効果は期待できます。そのため、間接的なSEO対策としてキーワードを組み込むには有効です。

【SEOの基本】検索キーワードの調べ方・分析方法

検索キーワードを活用したSEO対策を講じるのであれば、キーワード選定も重要です。なぜならいくら効果的に配置したところで、あまりに需要から外れたワードを使用すると検索すらしてもらえなくなってしまうからです。

ここでは、基本的な検索キーワードの調べ方や分析方法の流れについて、5段階に分けて解説します。

STEP1. メインとなるキーワードを決める

まずは「柱」となるキーワードを選びます。柱のキーワードとは、ユーザーが最初に思いつくであろうワードのことです。「SEO」や「マーケティング」など、自社の商品やサービスをイメージする言葉の中から、そのコンテンツ内で伝えたいワードを選びましょう。

複数のキーワードを柱とする場合もありますが、数を増やすとキーワード選定に時間がかかりすぎてしまうおそれもあります。特にSEO対策の初心者であれば、基本的には単一の言葉を選ぶべきです。

STEP2. ペルソナを設定する

ペルソナとは、メインターゲットとするユーザーの人物像のことです。

多くの人の興味を引き閲覧数を増やそうとすると、選定するキーワードを絞り切れなくなってしまいます。すると、コンテンツ全体がぼやけてしまい、誰にも響かない内容になりかねません。しかしペルソナを決めておくと、キーワードの要不要の判断やユーザーの検索原因・背景の推測がしやすくなるため、ユーザーにとって有益な内容のコンテンツ作成ができるようになります。

ペルソナを決める際には、単に年代や性別といった属性だけでなく、職業や家族構成、年収、趣味など細かく設定しておき、より高品質な内容を目指しましょう。

STEP3. ペルソナに合った複合キーワードを探す

ペルソナが決まったら、設定したペルソナがメインのキーワードとともに検索しそうなワード(複合キーワード)を洗い出します。柱のキーワードがペルソナの表面的なニーズであるのに対し、複合キーワードは隠れたニーズであることが多く、活用することでより満足度の高いコンテンツに仕上げられるようになります。

例えば柱のキーワードを「SEO」と設定しただけでは、ユーザーがSEOの何について知りたいのかが漠然としか分かりません。するとコンテンツが長くなりすぎたりぼんやりとした内容に終始したりして、検索目的に対する答えを十分に伝えきれなくなる可能性があります。しかし「SEO 対策」のように複数のキーワードを組み合わせることで「SEOの対策方法」について言及できるので、コンテンツをより端的で的確な内容に仕上げられます。

複合キーワードは、ペルソナから想像したりユーザーにアンケートを行ったりして探します。また、サジェストワードから選定するのも有効です。サジェストワードの探し方のひとつに、Googleの検索窓に柱のキーワードを入れるという方法があります。特定の単語を入力すると、その後ろに複合キーワード候補としていくつかのワードが表示されるので、新たなツールやシステムを導入しなくても簡単に調べられます。

また、キーワードツールを使用すれば、より多くのサジェストワードを見つけることが可能です。キーワードツールには無料のものと有料のものがあり、それぞれ提供するサービスの詳細さなどが異なります。求める情報の詳しさによって、自社に合ったものを選びましょう。

STEP4. 各キーワードの検索ボリュームを調べる

STEP3で複合キーワード候補を洗い出したら、それぞれの月間検索ボリューム(1ヵ月を通して、検索エンジンにおいてそのキーワードが調べられた回数)を調べます。たとえ品質の高いコンテンツを作り上げても、ユーザーのニーズから外れていると検索自体されないので、閲覧数を上げることは不可能です。

月間検索ボリュームを調べるのにも、専門ツールを使って調べます。無料のものでもボリュームの概数が把握できますが、より詳しい内容を知りたければ有料ツールを使いましょう。もし月間ボリュームが「0」や「結果なし」と表示されるようであれば、そのキーワードにはニーズがないと考えられます。細かな対策をしてもあまり意味がないので、改めてほかのキーワードを探しましょう。

STEP5. 競合の少ないキーワードを選ぶ

月間検索ボリュームは多ければよいというわけではありません。キーワードのボリュームが多いということは、それだけ強力なライバルがいる可能性が高いということでもあります。

「これ」という検索キーワード・複合キーワードが決まったら、競合分析ツールを使ってキーワードの競合性を調べましょう。キーワードの競合性が高い場合は上位表示の難易度も高いので、避けるべきです。特に官公庁のサイトや有名企業のサイト、専門家のサイトなどが競合の場合、初心者がいきなり上位表示を目指すのは非常に困難です。そのため、まずはキーワードを変更し、自社サイトが育つのを待つことをおすすめします。

検索キーワードの設定や配置は、SEO対策には欠かせません。適切に行うことで、効果的に検索上位を目指しましょう。

まとめ

検索キーワードを設定しSEO対策を行うためには、検索エンジンがどのようにコンテンツを判断しているかを知ることが重要です。そのうえで「キーワードをどこに入れるか」「どのキーワードを選ぶか」を戦略的に判断するのが効果的です。

ただし優先的に評価されるのは、キーワードの登場回数や場所ではなく、コンテンツの品質です。テクニックだけにこだわらず、ユーザーのニーズを満たすことを心がけましょう。

紹介
SEOをマスターできるキーワード分析の極意 – 株式会社koujitsu

この記事の執筆者

ナインメディア編集部

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